代表メッセージ


はじめまして。

8代目代表の小野光稀です。

 

私がボランティアに携わるようになったのは高校1年の夏終わりでした。それもボランティアをしたいという思いを堪えに堪えてきて、ようやく始めることができたのがその時だったというわけではありません。重い腰を上げた、という表現が適切です。当時の私は、ボランティアに携わる人々に対する尊敬の念はありましたが、なぜ良いのかは曖昧にされたままボランティアは良いことだから携わるべきだと勧められることを怪訝に思っており、私が携わることは無いだろうと思っていました。しかし次第に一度も携わったことが無いのにも関わらず根拠のない思い込みでボランティアの意義について考察する自分自身に矛盾を感じるようになり、ボランティア活動をしてみようと思い立ちました。この思いと、高校の限られた3年間で何かに精力的に取り組みたいという気持ちと時間的余裕とが結びつき、飛躍した論理ではありますが一度では無く徹底的にボランティア活動をしようとNEXUSへの所属を決めました。

 

ボランティア活動を継続して約1年が経った今感じることは、自分自身の中でのボランティアへの考え方の変化です。私はしばしば活動後帰り道で「私は今日の活動で何をしたか」「今日の活動を通じて得た学びを今後生かすにはどうすれば良いか」等と一人問答の時間を持ちます。ボランティア活動を始めて直ぐの頃の私は、ボランティアを一緒にする人に対して全くの無関心でひたすらに自分の為にしていた為、前述したような一人問答を繰り返しては「私がしている月2回、1回およそ2時間の活動は環境問題に対しては微々たるものでしかないのに」「同じ時間や労力を使えば他にできたことが沢山あるのに」と空しくなることが多々ありました。しかしボランティア活動の目的は自分では無い誰かの為だという明白な事実にしばらくしてから気付き、これは無意識のうちにした自分自身の行為の正当化の結果かもしれませんが、ボランティアとは人と人との繋がりそのものだと思うようになりました。以来、ボランティア活動を通じて出会った人々や経験した出来事からの学びに他には代え難い価値があると思います。つまりボランティア活動そのものは他人や社会の為ですが、そこから得るものは他でも無い自分の為になるということです。

 

私はNEXUSへ所属し始めて以来、学校も学年も異なるNEXUSのメンバーのみならず活動中に声を掛けて下さる方や他団体の方など実に多くの人々との出会いや団体の運営等、決して楽では無いこともありますが、所属しなければ出来なかっただろう経験を重ねています。また、今このように思えているのはボランティアを主体的に始めることができたからです。そして始めることが出来たのはボランティアをしたいと思う私を受け入れる場があったからであり、これからはその場を守る立場の者として、その場を絶やしてはならないと強く思います。

 

今年度もNEXUSは「ボランティアをしたい」と思う中高生を受け入れる場として、様々な制約ある昨今の状況下、柔軟に対応しながら中高生主体の活動を続けます。

2020年9月吉日

中高生ボランティア団体NEXUS

8代目代表 小野光稀